マサイ・マラで起きた悲劇

今年最後の投稿は、残念ながらマサイマラでの悲しい出来事…

ケニアのマサイ・マラ国立保護区と言えば、かなり有名なので、野生動物を

テーマとしたドキュメント番組ではよく耳にすると思います。


そこにはチーターもいて、現地では名前が付けられ、個体識別もされながら

愛され護られています。愛され護られているはず!!

しかしながら、ホントにそうなの??と思うような事が起きてしまいました。


ノラという名の13歳を超えたマサイ・マラで最年長のチーターが12月13日、

ベラ2というヒョウに殺されてしまいました。


”いや、それって自然の中の出来事だし、チーターだって日々インパラや

トムソンガゼルなど、可愛い目をした草食動物たちを捕食してるでしょ!”


というのは確かです

実際、保護区内で動物同士で起きていることに対して、基本的に人間は

干渉してはいけません。

では、なぜ悲しい出来事かと言うと、チーターといえば人気者で、さらに

ノラはチーターの中でも最年長で美しいメスのチーターとして知名度が高く

超人気者!でした。そこに野生動物たちを一目見たいという観光客を乗せた

車両が群がります。(ゲームドライブ)

私も動画で見た事がありますが、ホントにすごい車両の数です。


その多くの車両がノラの周りに止まり、その存在がノラの研ぎ澄まされた

野生の感覚の”邪魔”をしてしまいました。

車両の間をスルスルと通り、ノラをストーキングしたヒョウのベラ2は、

車両自体、そして車両から発せられる音で自身の気配を消されたまま、ノラに

忍び寄り、追いついてしまいました。

ご存じの通り、チーターは陸上では最速で、ヒョウの気配に気づけば

追いつかれることはありません。


そして、観光客は、ベラ2から逃れようともがき苦しむノラ、さらに

動かなくなり、ベラ2に引きずられるノラをスマホやカメラで撮る。

この悲しい瞬間を撮る!そしてSNSへ投稿する…


多くのチーターファンが怒りの声、悲しみの声を上げていました。

この映像を見た方々は、”この時、ノラがベラ2から逃げるには非常に

むずかしい状況だった” と言うようなことが書かれていました。

これはたぶんルール違反なのでしょう。

国立公園、保護区などで野生動物を観察するゲームドライブには

ルールがありますが、中でも、マサイ・マラでは、4月にチーターの観察

ついてルールを発表していました。

そのまま画像をお借りしたいのですが、いけないんですよね…

という事で、書き写しました!


MAASAI MARA NATIONAL RESERVE CHEETAH OBSERVATION RULES
(マサイ・マラ国立保護区チーター観察規則)


DO NOT DISTURB[ 邪魔をしないこと]

・keep 25m from wild cats

[野生のネコから25m離れること]

・Avoid more then 5cars at one cheetah sighting

[1箇所のチーター観察地点に5台以上の車両が集まらないこと]

・Stay always on tracks and do not go off-road

[常に車道を走り、道路から外れないこと]

・Stay in your car at all time

[常に車内にいること]


GIVE WAY : Never block any moving cheetah

[道を譲る:動いているチーターを邪魔しないこと]


RESPECT : Never separate cheetahs, e.g. mother and cubs,
litter-mates, coalition-mates

~separation is high risk e.g. for cubs being killed other predators~

[尊重する:チーター同士(母子、兄弟、仲間など)を決して引き

離さないでください]

~引き離すことは高いリスクを伴います(例:子チーターが他の捕食者に

襲われる危険性)~


GIVE SIGHT: Do not surround cheetah

~as they need to check the environment for potential danger~

[視界を確保する:チーターを取り囲まないこと]

~チーターは周囲の危険を察知する必要があるため~


STOP: Do not drive whenever cheetahs are hunting or running

~to avoid accidents with cheetahs (and other cars)

[停止:チーターが狩りをしている時や走っている時は、

車を運転しないこと]

~チーター(および他の車)との事故を防ぐため~


GIVE TIME: After successful hunt do not approach cheetahs

 before eating has started

~to allow cheetahs benefiting from their successful hunt~

[時間を確保:狩りが成功した後、チーターが食事を始めるまでは

近づかないこと]

~チーターが狩りの成果を享受できるように~


RESIST: Cheetahs on/in the vehicle are strictly prohibited
[禁止:車両上・車内へのチーターの乗車を厳禁]


NEVER FEED Cheetahs

[チーターに餌を与えないでください]


AVOID NOISE: Switch off engine and radio when observing cheetahs

~Do not disturb animals or other visitors to allow cheetahs to hear

dangers, do not compromise communication between cheetahs as

noise confuses cheetahs and prevents finding each other if lost

e.g. mother and cubs~

[騒音を避ける:チーターを観察する際は、エンジンとラジオをオフに

すること]

~チーターが危険を察知できるように、動物や他の訪問者を邪魔しない

こと。また、チーター同士のコミュニケーションを妨げないこと。

騒音はチーターを混乱させ、母子など、迷子になった場合に互いを

見つけにくくします~


PATIENCE: Never try to attract cheetahs' attention, e.g. by noise, 

light or starting/acceleration/stopping the engine.

~to avoid stress of animals and to respect their privacy~

[忍耐:チーターの注意を引こうとしないこと。例:騒音、光、エンジン

の始動・加速・停止などによる危険を避けること]

~動物のストレスを軽減し、プライバシーを尊重するため~


LIGHT: Do not use flashlight, external lights or headlight

~as it can affect their vision~

[照明:懐中電灯、外部照明、ヘッドライトの使用は禁止]

~チーターの視覚に影響を与える可能性があるため~


STAY GROUNDED: Do not use drones or remote devices

~to avoid stress of animals

[地に足をつけた行動:ドローンや遠隔操作機器の使用は禁止]

~動物へのストレス回避のため~


FINE FOR VIOLATING THE RULES : 50,000 KES per car
For a repeat violation - ban of a driver/guide

[違反に対する罰金:車1台につき50,000 KES

違反が繰り返された場合:ドライバー/ガイドの資格停止]


LETS SAVE CHEETAHS FOR POSTERITY TOGETHER
[未来のためにチーターを共に守りましょう]


上記マサイ・マラ国立保護区チーター観察規則の記事


これが守られていたら、ノラはヒョウに気づけた可能性が高い…

起きてはいけない事ですね。

野生のチーターが13年生きるのは稀です

ノラは非常に上手く生きてきたし、こんなカタチで命を落としては

いけなかった…という意見もありました。


私はこれらの映像のすべて見ることが出来ないのですが、普段から

チーターの投稿を見ているので、強制的におすすめ動画で入ってきて

しまいます。ベラ2が車両の脇を通り、ノラの後ろ姿に向かって走って

いく映像を見て以降、気をつけて見ていても、上記のふたつの映像の

冒頭が目に入ってきてしまいました…


先日、ノラファンのある写真家の方がノラの写真と共にfacebookに

想いを投稿されていました。全く同じ気持ちで読みました。

紹介させていただきます(翻訳付き)


Nora (2012-2025)

I can’t get out of my mind the vision of Nora desperately trying to escape the grip of Bella 2, and her lifeless body dragged by Bella 2. This continues to haunt me, although I do my best to remember Nora by looking my pictures of her. And the horrendous videos that continue to pop up unexpectedly on FB don't help...

I already miss Nora and her unique gaze that allowed you to recognize her immediately; the Mara will not be the same anymore without her.

Here is a pic of her when she was focused and in an hunting mood in May 2023.

I was thinking to what Mahatma Gandhi once said : "The greatness of a nation can be judged by the way its animals are treated"... This could be extrapolated to "guide" instead of "nation"...


写真家さんの記事(ノラの写真付き)


【翻訳】google&Deepl

『ノラ(2012年~2025年)

ベラ2の手から必死に逃げようとするノラの姿、そしてベラ2に引きずられるノラの姿が、今でも私の頭から離れません。ノラの写真を見て、彼女のことを思い出そうと努力していますが、今でもその光景が頭から離れません。フェイスブックに突然現れ続ける恐ろしい動画も、状況を悪化させています…

ノラと、すぐに彼女だと分かる独特の視線がもう恋しいです。彼女がいなくなったマーラはもう以前と同じ姿ではなくなるでしょう。

こちらは2023年5月、集中して狩りに臨んでいた頃の彼女の写真です。

マハトマ・ガンジーの言葉を思い出しました。「国の偉大さは、動物たちの扱い方でわかる」…これは「国家」ではなく「指導者」(又はガイド)という言葉にも当てはまるかもしれません。』


最後の3行、その言葉は読んだことがありますが、改めて心に留めておこうと思います。

長くなりましたが、最後まで読んでくださった方に深く感謝申し上げます。


それでは、良いお年をお迎えください

ことかしょう-Kotokashow-

チーターを中心にネコ科の動物をモチーフにしたイラストや商品、デザインのオリジナル画像などをご紹介させていただいています

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